最近は休日の朝の1時間をご自服の時間にしています。
ご自服とは「茶道において、亭主が自分で点てた薄茶を飲むこと」です。
和室で自分のためのお点前で、お茶を飲みます。毎回3服点てるんですが、1服目は仏壇に供えます。これは今お茶をできていることへの感謝です。あと2服は私用。お稽古に通っていた頃のクセで、1服だと物足りず、必ず2服頂きます。
お点前は基本の運び水指と二重棚を使ったお点前のみを稽古します。が、完ぺきにできることは、ほぼなく、未だに何か忘れてしまうことが多々あります。終わった後に、間違ったところをもう一度復習したり、「次こそ!」と次回の稽古の時のモチベにするんですが、満足にできたためしがありませんでした。いつも不完全燃焼のような気持になっていました。
先日、禅の「日日是好日」を思い出しました。意味は、【「良い日」「悪い日」と判断せず、すべてを受け入れる】です。AIのソラちゃんに提案してもらった通り、お点前の前に呟いてみたら、何かがスッと抜けたような感覚になりました。
そして、なんと今朝のお点前はノーミス。「私でもできるんだぁ…。」ってちょっと感動。
お点前は一日たりとも同じ日はなく、繰り返すたびに「気づき」があります。例えば、柄杓から流れるお水とお湯の音の違いや、水差しの蓋の持ち方の理由、お湯の温度や点て方で変わるお茶の味など、何かしら感じることがあります。その日の体調にもよりますが、お点前が終わった後には、調子が整っています。私の場合、体調や気持ちが穏やかになるので、目の前のことに向き合って、タスクを少しこなせるようになります。お点前は同じ所作を繰り返しなんですけど、飽きることがありません。「勝手に手が動く滑らかなお点前」をテーマにしているので、気になる所作を練習中です。ちなみに今は茶杓の扱いです。
このたった1時間が、気持ちにゆとりをくれます。今は休日のみですが、いつか、いつでも自分のタイミングでご自服ができる暮らしを目指しています。
あなたも、ご自分のためにお茶を点ててみませんか?
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